公開日: 2026.09.24 / 最終更新日: 2026.10.21

メーカー直販の始め方|卸と衝突しない価格と最初の一品の決め方

メーカー直販は、自社ECの価格を希望小売価格と同じ帯に置き、初めの1〜3品を既存販路で扱いの薄い商品や直販限定の構成から選ぶと、卸との衝突を避けられます。受注・出荷の分担と表示義務も開店前に確認します。

左手前の工場の建屋から2本の道が伸び、1本は中継の建物を経て店の前へ続き、もう1本の細い道は中継を経ずに右奥の家の玄関へまっすぐ届いていて、その細い道を小さな荷物を抱えた人が玄関へ向かって歩いている情景イラスト

自社で製品を作り、販売は長く卸や代理店に任せてきました。それでも展示会や問い合わせフォームに「どこで買えますか」という連絡が届き、社内でも自分たちで直接売ってみようという話が出ています。中小のメーカーが直販(D2C。卸や小売を介さず、作り手が購入者へ直接販売すること)を考え始めるきっかけは、多くがこの形です。準備に入ると、カートサービスを選ぶより前に「いくらで売るのか」「どの商品を出すのか」で迷います。既存の取引先の顔が浮かぶからです。

卸・代理店との取引がある場合、直販は次の4つの手順で始めると、いまの取引への影響を抑えられます。自社ECの価格は卸価格に上乗せして決めず、希望小売価格と同じ帯に置き、差は送料の条件や直販限定の構成で付けます。初めに出すのは、主力から外した1〜3品にします。受注・出荷・問い合わせ・商品ページの更新を、誰が1日のいつ担うかを決めます。決めた内容を、開店前に主要な取引先へ伝えます。続く節では、それぞれの決め方と、小ロット出荷・表示義務の注意点を書きます。

直販の出発点は、既存の卸・代理店との線の引き方

自社ECを開くと、これまで取引先の売り場で起きていた販売が、自社の売り場でも起きるようになります。この、自社の販路同士がぶつかる状態をチャネルコンフリクト(販路の衝突)と呼びます。衝突は主に3つの形で表れます。1つ目は価格です。自社ECのほうが安ければ、取引先の店頭で買う理由が薄れます。2つ目は品揃えで、取引先の主力商品をそのまま全点並べると正面でぶつかります。3つ目は顧客で、取引先が育ててきた顧客がそのまま自社ECへ移ることがあります。

この3つを開店したあとに調整しようとすると、すでに誰かが不利益を受けた状態からの話し合いになります。そのため開店前に社内で決めます。決める前に知っておきたい制約が一つあります。自社ECでいくらで売るかは自社で決められますが、取引先が店頭でいくらで売るかを指定して守らせることはできません。公正取引委員会は、指定した価格で売らない小売業者に対して卸価格を上げたり出荷を止めたりして価格を守らせることを「再販売価格の拘束」として、独占禁止法上問題となる行為に挙げています(公正取引委員会「企業の違反行為」のページで示されている考え方です)。衝突の調整は、取引先の価格を動かさず、自社ECの価格と品揃えの置き方で行うことになります。

開店前に決める5つの論点を、衝突しやすい決め方と衝突しにくい決め方に分けて並べます。

決める項目衝突しやすい決め方衝突しにくい決め方取引先へ伝える内容
直販の価格卸価格に少し足した価格を付け、店頭より明確に安く出す希望小売価格と同じ帯に置き、差は送料条件や購入単位で付ける直販の価格帯の考え方(店頭価格の指定はしない)
出す商品取引先の主力商品をそのまま全点並べる既存販路で扱いの薄い商品や、直販限定の構成から始める直販で扱う商品の範囲
取扱店の案内自社ECへの導線のみを置く取扱店の一覧や問い合わせ先をサイトに残す取扱店ページへ掲載してよいか
大口・業務用の注文直販のカートで数量の上限を設けずに受ける一定数量を超える注文は取引先か別の注文窓口へ案内する大口注文の案内先
値引き・販促直販で随時セールを行う実施の時期と幅を社内のルールにし、事前に知らせる年間のおおまかな実施時期
直販を開く前に決める5つの論点(既存の卸・代理店がある場合)

価格の決め方|自社ECの価格は「卸価格の延長」で決めない

直販の価格決めでよくある失敗は、卸価格を基準にしてしまうことです。卸出しは、まとまった数量を1回で出荷し、請求も月まとめで済みます。直販では1個ずつ梱包して1件ずつ発送し、決済も問い合わせも1件ごとに発生します。卸のときには乗っていなかった次のような費用が直販ではかかり、その多くは注文1件ごとに発生します。

  • 決済手数料とカートサービスの利用料:注文金額に対する割合と、月々の固定分の両方がかかる
  • 送料と梱包資材:1個口で送れる箱、緩衝材、封入物。卸出しのパレットや外装とは別に用意する
  • 商品写真と説明文の制作:取引先のカタログに任せていた部分を、自社で作る
  • 問い合わせと返品の対応:購入者一人ひとりからの連絡に、担当者の時間を取られる
  • 少量在庫の保管とピッキング:卸向けのロット単位と別に、1個単位で取り出せる置き方が要る

価格帯を決める前に、1件あたりの手残りを試算します。希望小売価格から、製造原価、決済手数料、送料、梱包資材、1件の対応にかかる人件費を引き、残る額を卸出しの1個あたりの粗利と比べます。直販の手残りが卸より少なければ、送料の条件か購入単位(2個から、セットのみ、など)を見直します。

1件ごとの費用を織り込んだうえで、価格帯の置き方は3つに分かれます。1つ目は、希望小売価格と同じ帯に置く方法です。取引先の店頭と正面から競合しないため、既存の取引がある場合に取引先の理解を得やすい形です。2つ目は、価格は同じ帯に置いたまま、送料の条件や購入単位(まとめ買い、定期の購入)で差を付けるやり方です。3つ目は、直販限定の構成(セット、容量違い、色やサイズの違い)にして、同じ商品として比べられない状態にする方法です。既存の取引を大切にしたい中小メーカーなら、1つ目か3つ目から入ると調整の手間が小さく済みます。

価格を表示するときの注意点も一つあります。メーカー希望小売価格を横に並べて「割引後の価格」のように見せる表示は、景品表示法の二重価格表示の考え方に関わります。消費者庁の価格表示ガイドライン(「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」)は、製造業者等が設定し、あらかじめ公表しているとはいえない価格を希望小売価格と称して比べる表示を、不当表示に該当するおそれがあるものとしています。同じガイドラインは、製造業者等がもっぱら自ら小売販売している商品について自ら設定した価格を、希望小売価格として比較に使うことも、そのおそれがある例に挙げています。直販限定のセットや容量違いに「希望小売価格」を添えて値引きのように見せる表示は避けてください。

直販で最初に出す商品の選び方|主力から外して選ぶ

全商品をそろえてから開店しようとすると、写真も説明文も在庫の置き方も同時に必要になり、開店が遠のきます。出だしは1〜3品でかまいません。選ぶときは、既存の卸・代理店での取扱いの強さと、直販での扱いやすさの2つで見分けます。

最初に直販へ出す商品の選び方を4つに分けた分類図。横軸に既存の卸・代理店での取扱いの強さ、縦軸に直販での扱いやすさを置き、取扱いが薄く扱いやすい商品はまず出す、主力で扱いやすい商品は価格と役割を決めてから、扱いにくい商品は順番を後にする、主力かつ扱いにくい商品は当面出さない、と振り分けている

「直販での扱いやすさ」は、具体的には次のような条件で判断します。1個口の宅配便で送れる大きさと重さか。写真と文章だけで価値が伝わるか(触って確かめないと分からない商材は、説明の作り込みに時間がかかります)。卸向けの在庫と分けて確保できるか。繰り返し買われる性質があるか。これらを満たす商品ほど、出だしの商品に向きます。

取引先の主力商品は出したくないが、ほかに出せる商品が見当たらないこともあります。そうした場合に使えるのが、直販限定の構成です。数種類を組み合わせたセット、家庭向けの小容量、直販限定の色やサイズ、製造工程で出る規格外品、名入れや刻印といった個別対応です。いずれも取引先の棚に並ぶ商品とは中身が異なるため、店頭の価格と横並びで比べられる場面が減ります。あわせて「出さない商品」も開店前に決めます。取引先の売り場と正面でぶつかり、かつ小ロットでの出荷も難しい商品は、当面は直販に載せないと決めてかまいません。

受注と出荷は社内の誰が担うか|卸の受注業務とは別の仕事になる

直販の受注は、既存の受注担当者の仕事が少し増える、という程度では済みません。卸向けの受注では、取引先からのFAX・メール・電話を受け、締め日にまとめて請求します。直販では、決済が済んだ注文を当日または翌日に発送します。締め日で区切る業務と、毎日その日のうちに終わらせる業務が、同じ人の机の上に同居することになります。

開店前に、次の4つの役割について「誰が」「1日のいつ」やるかまで決めると、始めてからの混乱が減ります。

  • 注文の確認と出荷指示:毎日決まった時刻に注文を締め、出荷リストを作る。締めの時刻が決まれば、購入者へ案内する発送日も固定できる
  • 梱包と発送:1個口の梱包、送り状の発行、集荷への引き渡し。工場や倉庫の既存の出荷作業と場所を分けるか、時間帯を分ける
  • 問い合わせと返品の対応:購入者からの連絡に答える窓口を1つに決める。担当者の不在時に誰が見るかも決める
  • 商品ページの更新:在庫、価格、説明文、写真の差し替え。更新する人が1人だと止まるため、副担当を置く

人数が限られる場合は、兼務でかまいません。その場合は時間帯で切り分けます。たとえば午前は卸向けの受注、午後の決まった時刻に直販の締めと出荷、といった形です。既存の取引を止めずに新しい販路を立ち上げる進め方は、卸売のEC移行を並走で進める方法に取引先の分け方から書いています。

小ロット出荷が始まると何が変わるか|1個口に合わせて作り直す

直販で出荷場の作業が最も変わるのは、出荷の単位です。ケースやパレット単位で出していた製品を、1個ずつ個人の住所へ送ることになります。始めてから慌てやすい点は次の6つです。

  • 梱包資材:1個口で送れる箱と緩衝材をサイズ別に用意する。外装に製品名が大きく入っている場合、個人宅への配送では中身が分かる状態を避けたいという声もあるため、外装の扱いも決める
  • 送料の設定:実費、全国一律、一定額以上は無料、といった置き方がある。北海道・沖縄・離島の扱いを決めずに始めると、赤字の注文が混ざる
  • 出荷の締め時間と発送日:「何時までの注文は当日発送」とサイトに書けると、購入者は届く日を見込んで注文できる
  • 在庫の分け方:卸向けと直販を同じ在庫から引き当てると、卸の大口注文でECの在庫が消える。直販用に一定数を分けて置くか、在庫数の連携の仕方を決める
  • 同梱物と書類:納品書を入れるか、次回の案内を入れるか。個人宛では請求書が不要でも、内容が分かる書類を入れると問い合わせが減る
  • 問い合わせの中身:取引先からの連絡は品番と数量の話が中心だが、購入者からは使い方、サイズ、届く日、返品の可否など幅広い質問が来る

月に数件の注文のうちは、これらを手作業でこなせます。問題になるのは、うまくいって件数が増えたときに一気に対応しきれなくなる点です。開店前に「1日に何件までなら今の体制で出荷できるか」を一度数えると、その件数に近づいた段階で資材の発注や作業の分担を見直せます。同梱物の中身はEC同梱物の設計の決め方が参考になります。

開店前に自社の商材で確認する、法令とサイトの表記

直販は通信販売にあたるため、サイトに表示しなければならない事項があります。消費者庁の特定商取引法ガイドでは、通信販売の広告について、販売価格(送料を含む負担額)、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、申込期間の定めがあるときはその内容、契約の撤回や解除に関する事項(返品特約の有無と条件)、事業者の氏名・住所・電話番号、法人がインターネットで広告する場合の代表者または業務責任者の氏名などを表示事項として挙げています(消費者庁の特定商取引法ガイド「通信販売広告について」より)。多くのカートサービスには「特定商取引法に基づく表記」のひな形がありますが、返品の条件と送料は自社で決めて書き込む必要があります。

商材によっては、これに加えて確認すべき法令があります。食品を作っているメーカーであれば、食品表示法にもとづく表示と、インターネット販売での情報提供の考え方(消費者庁が食品表示のページで関連資料を公開しています)、および食品衛生法にもとづく営業許可・営業届出の区分が関わります。営業許可・届出の制度は2021年6月から新しい区分で運用され、厚生労働省の食品衛生申請等システムからオンラインでも申請・届出ができますが、自社の製造・販売の形がどの区分にあたるかは所管の保健所へ相談すると確実です。化粧品・医薬部外品・健康食品を扱う場合は、医薬品医療機器等法(薬機法)の広告に関する規制が、商品ページの効能効果の書き方に直接関わります。

ここで挙げたものが自社にそのまま当てはまるとは限りません。必要な届出も表示も、商材と販売の形によって変わります。開店前に、自社の商材に照らして、消費者庁・厚生労働省・所管の保健所など公的機関の一次情報と窓口で確認してください。卸として出荷していたときは、売り場での表示(特定商取引法に基づく表記や、商品ページでの効能の書き方)を取引先が担っていました。直販ではこれが自社の責任になり、この点はどの商材でも共通しています。

開店までの手順|決める・伝える・小さく開ける・週に1回見る

ここまでの内容を、開店までの段階に並べ直します。第1段階は社内で決めることで、直販の価格帯、出す商品と出さない商品、取扱店の案内をどう残すか、大口注文の案内先、値引きの方針が入ります。第2段階は取引先へ伝えることです。決めた内容を、購入者向けの案内を出す前に主要な取引先へ共有します。伝える相手と時期も社内で決めます。第3段階は開店の準備で、売り場の選択、商品ページ、特定商取引法に基づく表記、送料と返品の条件、梱包資材、出荷の締め時間をそろえます。第4段階が、開店と購入者への最初の案内です。

第3段階の売り場は、自社EC、ECモールへの出店、その両方の3通りです。モールには集客の仕組みがある一方、出店料や販売手数料がかかり、購入者情報の扱いや価格の見せ方はモールの規約に沿います。Amazonのように1つの商品ページを複数の出品者で共有する形式では、取引先が同じ商品を出品していれば、同じページに価格が並びます。価格と取扱店の案内を自社で管理したい場合は、自社ECから始めると取引先との線引きを保てます。自社ECとモールの比べ方はShopifyで自社ECを作る判断基準と費用が参考になります。

開店後は、件数がごく少ない時期が続きます。この時期は率を出さず、注文・問い合わせ・返品の件数と、出荷にかかった時間をそのまま見ます。週に1回・同じ曜日に確認し、今の体制で出荷と対応が追いついているかを判断します。商品ページを作り込む際は自社ECの商品ページの構成と直す優先順位、広告費をかけずに初期の訪問者を集める施策は自社ECの集客を無料で始める方法に具体例があります。

まとめ:決めるのは価格と品揃えと担い手

メーカーの直販は、カートサービスを契約した日ではなく、既存の卸・代理店との線を社内で決めた日に始まります。価格は1件ごとに乗る費用を織り込んだうえで、希望小売価格と同じ帯か、直販限定の構成に置きます。初めに出す1〜3品は、既存販路で扱いの薄い商品や、1個口で送れて説明で価値が伝わる商品から選びます。受注・出荷・問い合わせ・ページ更新の4つは、兼務でよいので「誰が、いつ」まで決めておきます。小ロット出荷は、梱包・送料・在庫の分け方を1個口に合わせて作り直します。表示と届出は、自社の商材に照らして公的機関の一次情報で確認します。この手順で進めれば、いまの取引への影響を抑えながら、直販の1件目を出す準備が整います。取引先向けの受発注と購入者向けの直販を同じ商品データで並走させる場合は、Shopify B2B卸売とAmazonビジネスの比較で販路ごとの違いを確かめてください。

卸・代理店との線引きを決めたあとに残るのは、自社ECの構築、受注・出荷の段取り、開店後に毎週見る件数の設計です。awai Buildは、価格帯と出す商品の線引きの検討から、この3つまでを担当します。支援の範囲はawai Buildのサービス詳細に載せています。

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よくある質問

Q. 既存の卸・代理店に、直販を始めることを事前に伝えるべきですか?
A. 伝えることを勧めます。開店してから知られると、取引先は「相談もなく売り先を取られた」と受け取りかねず、そこから条件の話し合いを始めることになります。伝える前に、直販の価格帯の考え方、直販で扱う商品の範囲、大口注文を取引先へ案内するかどうか、取扱店の案内をサイトに残すかを社内で決め、決めた内容をまとめて共有すると、取引先も自社の売り場への影響を判断できます。具体的な扱いは契約や取引条件によって変わるため、自社の取り決めに照らして確認してください。
Q. 自社ECの価格は、取引先の店頭価格より安くしてもよいですか?
A. 価格をいくらにするかは自社で決められますが、既存の取引を続けたいのであれば、店頭より明確に安く出すのは避けるのが無難です。直販では決済手数料、送料、梱包資材、問い合わせや返品の対応といった費用が1件ごとに乗るため、卸価格を基準に少し足した程度の価格では利益が残らないこともあります。希望小売価格と同じ帯に置いたうえで、送料の条件や購入単位、直販限定の構成で違いを付ける形が扱いやすい選択です。
Q. 取引先に「この価格で売ってほしい」と指定してもよいですか?
A. 指定した価格を守らせる行為は、独占禁止法上の問題になり得ます。公正取引委員会は、指定した価格で販売しない小売業者に対して卸価格を高くしたり出荷を停止したりして価格を守らせることを「再販売価格の拘束」として挙げています。希望小売価格を目安として伝えること自体と、守らせるために取引条件を動かすことは別の話です。個別の運用については、公正取引委員会の公表資料や専門家への相談で確認してください。
Q. 最初に直販へ出す商品は、主力商品にすべきですか?
A. 既存の卸・代理店との取引がある場合は、主力商品から始めないほうが取引先との調整が少なく済みます。主力商品は取引先の棚と正面からぶつかるためです。既存販路で扱いの薄い商品、直販限定のセットや小容量、規格外品、名入れなどの個別対応から始めれば、店頭の商品と価格を直接比べられる場面も減ります。あわせて、1個口の宅配便で送れるか、写真と文章だけで価値が伝わるか、卸向けの在庫と分けて確保できるかも判断材料になります。
Q. 受注と出荷には、専任の担当者が必要ですか?
A. 件数が少ないうちは兼務でかまいません。ただし、卸向けの受注(締め日でまとめる仕事)と直販(その日のうちに出す仕事)は性質が違うため、時間帯で切り分けてください。注文の確認と出荷指示、梱包と発送、問い合わせと返品の対応、商品ページの更新の4つについて、誰が1日のいつ行うかを開店前に決め、それぞれに副担当を置くと、担当者の不在時にも止まりません。
Q. 開店前にそろえる法令上の表記は何ですか?
A. 直販は通信販売にあたるため、特定商取引法にもとづく表示が必要です。消費者庁の特定商取引法ガイドでは、販売価格と送料を含む負担額、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、返品特約の有無と条件、事業者の氏名・住所・電話番号などが表示事項として挙げられています。食品であれば食品表示法と食品衛生法の営業許可・届出、化粧品や医薬部外品であれば薬機法の広告規制も関わります。必要な届出は商材と販売の形で変わるため、自社の商材に照らして消費者庁・所管の保健所など公的機関の一次情報で確認してください。

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