公開日: 2026.10.21 / 最終更新日: 2026.10.21
在庫切れ商品ページの表示と対応|残す・隠す・消すの判断基準
在庫切れになった商品ページを削除・非表示・そのまま残すのどれにするか迷う方向けに、再入荷の見込み別の判断基準、schema.orgでの在庫状況の表示、一覧ページでの扱い、終売時の301リダイレクトまでを整理します。
在庫切れ商品ページは、再入荷の見込みで対応を決めます。再入荷が確定している商品や見込みのある商品はページを残して入荷予定日や再入荷通知を表示し、見込みが立たない商品はページを残したまま一覧の下位へ移します。ページを削除するのは終売が決まった商品に限り、類似品やカテゴリページへ301リダイレクトします。この線引きを守れば、検索での評価を失わずに済みます。
ページを消せば積み上げた検索エンジンの評価を失い、残したままにすると「買えない商品」が目立って購入者の体験を損ねます。そのため「残す・隠す・消す」の3択で一律に決めず、再入荷の見込み別に4つの状態へ分けて、状態ごとにページの表示、一覧での並べ方、終売時の処理を変えます。再入荷を待つ間に注文を取りこぼさないための通知メールの設計は再入荷通知のEC活用|通知を出す前に決めることと在庫の押さえ方に詳しく、以下はページの表示とSEO上の扱いに絞ります。
在庫切れ商品ページ、対応に迷う理由|「残す」「隠す」「消す」の3択
在庫がゼロになった商品のページには、主に3つの対応があります。どれにも一長一短があり、商品ごとの事情を無視して一律に決めると、どこかで損をします。
- 消す(ページを削除する):評価の蓄積と、そのページに向いていた被リンクを失う。再入荷の予定がある商品にはもったいない選択
- 残す(そのまま一覧にも表示する):評価は維持できるが、買えない商品が何件も並ぶと、購入者の期待を裏切り、他の商品を探す意欲まで削ってしまう
- 隠す(ページ自体のURLは残すが、一覧やカテゴリからは外す):評価を維持しつつ、買えない商品を目立たせない。ただし運用の手間が増える
どれが正解かは商品単体では決まりません。決め手になるのは「再入荷するかどうか」「それがいつ分かるか」です。次の章で、再入荷の見込み別に4つの状態へ分けます。
再入荷の見込みで対応を分ける|4つの状態
在庫切れの商品は、再入荷の見込みで次の4つのいずれかに当てはまります。見込みが分からないまま「とりあえず残す」「とりあえず消す」と判断すると、後から対応をやり直す手間が発生します。
①再入荷が確定している商品は、ページを残し、注文を一時的に止めるか、入荷予定日を示して入荷待ちの注文を受けます。②時期は決まっていないが取り扱いを続ける商品も、ページを残し、再入荷通知への登録を案内します。③仕入先や継続が不透明で見込みが立たない商品は、ページは残しつつ、一覧の下位へ移したり、代替商品への案内を強めたりします。④取り扱いをやめると決めた商品に限り、削除とリダイレクトの対象にします。削除は「終売が決まったとき」に限る判断で、ここが4つの状態を分ける一番の分かれ目です。
在庫状況をどう表示するか|購入ページの実際の状態と一致させる
在庫状況は、ページ内の文章に加えて、schema.orgの構造化データ(`Offer.availability`)でも示せます。Google 広告・無料リスティングに商品データを送っている場合、Google Merchant Centerのヘルプに在庫状況の値ごとの使う場面が示されています(本記事執筆時点の仕様)。下の表はMerchant Centerの値で、schema.orgではInStock・OutOfStock・BackOrder・PreOrderが対応します。
| 値 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| in_stock(在庫あり) | 注文を受け付けており、すぐに発送できる | 在庫があり、通常どおり配送できる |
| out_of_stock(在庫なし) | 注文を受け付けていない、または販売できない | 現在、注文を止めている(入荷予定日は不要) |
| backorder(入荷待ち) | 在庫は今ないが、注文を受け付けて入荷後に発送する | 再入荷の予定がある既存商品。入荷予定日の表示が必要 |
| preorder(予約) | まだ発売されていない新商品の注文を受け付ける | 発売前の新商品のみ。入荷予定日の表示が必要 |
注意したいのは、`out_of_stock`と、掲載を一時的に止める`pause`属性の違いです。前者は「注文の受付を止めている」ことを示す値です。後者は掲載を最大14日間止める設定で、販売には影響しません。`pause`は値を`ads`にすると広告の掲載先で止まり、`all`にすると無料リスティングを含むすべての掲載先で止まります(`all`で止めた商品は14日が経つと自動的にアーカイブされます)。販売を続けたまま表示を止めたい場合に`out_of_stock`を使うと、ランディングページ(商品ページ)の表示と食い違い、不承認の原因になります。取り扱いをやめた商品は`out_of_stock`に設定せず、商品データから削除します。カート・在庫管理システム側の在庫状況と、商品ページ・構造化データの表示は常に一致させてください(出典:Google Merchant Centerヘルプ「在庫状況」「一時停止」)。
商品ページに書くこと|在庫切れでも空白にしない
ページを残すと決めた商品では、「売り切れ」の一言で終わらせず、次の4点を書くと、購入者が次の行動を選べます。
- 在庫切れの理由を一言(例:季節商品のため/仕入先の都合で入荷が遅れています)。理由の分からない曖昧な表現より、短くても具体的な一言のほうが信頼を損ねない
- 再入荷の見込み:時期が分かる商品は日付を書き、未定の商品には「入荷時期は未定です」と明記する。分からない期日を書いて後から訂正するほうが印象を悪くする
- 類似品・代替品への案内:同じ用途で選べる商品があれば、その場でリンクする
- 再入荷通知への登録:メールで知らせる仕組みがあれば、ページ内に登録の入り口を置く(通知の設計は再入荷通知のEC活用を参照)
一覧ページ・検索結果での見え方|隠すか、下げるか、残すか
一覧ページやカテゴリページでは、在庫切れ商品の並べ方も購入体験に関わります。買える商品を上に並べ、在庫切れ商品は一覧の下位へ移すか、絞り込み条件で非表示にできるようにすると、買えない商品に気を取られて離脱する購入者を減らせます。ページを消さずに一覧から外す運用なら、評価を維持したまま購入体験も守れます。
在庫切れページが増えると検索エンジンのクロールが妨げられるのでは、と考える場合もあります。Googleのクロールバジェットの解説は、大まかな目安として、重複のないページが100万以上あり週1回程度更新される大規模サイトや、1万以上のページが毎日更新されるサイトなどを対象にしており、頻繁に更新されるページがそれほど多くないサイトは読む必要がないとしています。中小の自社ECで在庫切れページを見直す主な目的は購入者の体験です。商品の入れ替わりが多い店ほど、③未定・④終売に当てはまる商品を月に1回など決まった頻度で棚卸しし、残すページを絞ります。
終売を決めたときの処理|削除・301リダイレクト・サイトマップ
取り扱いをやめると決めた商品は、次の手順で処理します。
- 行き先を決める:同じ検索意図を満たす類似品ページがあればそこへ、なければ該当カテゴリページへ。無関係なトップページへまとめて集約しない
- 301リダイレクトを設定する:評価を引き継ぐため、削除してそのままにせず行き先へつなぐ
- XMLサイトマップから該当URLを外す:削除後も古いURLが残っていると、クロールの手間が増える
- 商品ページ・一覧・関連記事など、該当ページへ張っていた内部リンクを行き先へ張り替える
まとめ|対応を決める順番
在庫切れ商品ページの対応に迷ったときは、表示方法から考え始めないでください。再入荷の見込みで4つの状態に分け、次に商品ページに書く内容と在庫状況の表示を状態に合わせ、一覧ページでの並び順を整え、最後に終売が確定した商品に限って削除とリダイレクトを行います。この流れを守れば、評価を失わずに、買えない商品が並ぶ気まずさも避けられます。
欠品を減らす予兆管理は欠品対策は予兆管理から|発注点・安全在庫の計算式とチェック表に、複数モールで在庫を連携している場合の在庫ズレの解消は複数モールの在庫連携を自動化する方法|在庫ズレの原因とマスタ統合に手順があります。
4つの状態への振り分けが済めば、在庫状況の表示と構造化データの設定、一覧の並び順の調整、終売品の301リダイレクトは、awai Buildの保守運用で継続して対応できます。支援範囲はawai Buildのサービス詳細にあります。
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- Q. 在庫切れのページを削除するとSEOに悪影響がありますか?
- A. 再入荷の予定がある商品では、削除せずページを残すのが基本です。削除すると、そのページに積み上がった評価や被リンクを失い、再入荷後に同じ評価を取り戻すのは簡単ではありません。取り扱いをやめると決めた商品だけ、削除(301リダイレクト付き)の対象にしてください。
- Q. 在庫切れ商品を一覧ページに表示したままにしてよいですか?
- A. 件数が少なければ、そのまま表示しても大きな問題にはなりません。件数が増えると、買えない商品に気を取られて購入者が離脱しやすくなるため、一覧の下位へ移す、または絞り込み条件で非表示にできるようにして、ページは残したまま購入体験を守ります。
- Q. 在庫状況(availability)は、out_of_stockとbackorderのどちらを使えばよいですか?
- A. 注文を受け付けず、入荷の予定も案内していない場合はout_of_stockを使います。入荷後に発送する前提で注文自体は受け付けている場合はbackorderを使い、入荷予定日をあわせて表示します。schema.orgの構造化データでは、それぞれOutOfStockとBackOrderにあたります。
- Q. 販売は続けたまま、広告への掲載を一時的に止めたい場合は?
- A. 販売を続けたまま、広告や無料リスティングへの掲載を一時的に止めたい場合は、out_of_stockを使わず、pauseやexcluded_destinationを使います。pauseは値をadsにすると広告で止まり、allにすると無料リスティングも止まります。out_of_stockは「注文の受付を止めている」ことを示す値なので、販売を続けている商品に使うと、商品ページの実際の状態と食い違い、不承認の原因になります。
- Q. 再入荷の時期が全く分からない商品は、ページにどう書けばよいですか?
- A. 分からない期日は無理に書かず、「入荷時期は未定です」と明記して、再入荷通知への登録を案内します。後から誤った期日を訂正するより、最初から未定と伝えるほうが購入者の信頼を損ねません。
- Q. 終売した商品ページは、どこへリダイレクトすればよいですか?
- A. 同じ検索意図を満たす類似品ページがあれば、そこへ301リダイレクトします。該当する類似品がなければ、商品が属していたカテゴリページへ。無関係なトップページへまとめて集約すると、訪問者が探していたものと離れた場所に着地してしまうため避けてください。
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